住宅業界では断熱材の素材や内断熱がいい、いや外断熱のほうが優れているなどといった話題が今までもありましたが、その前にそもそも「熱はどのようにして移動するのか」を考える必要があります。私たちが取り組んでいた「断熱対策」は、熱移動のたった、5〜25%を考えていたに過ぎません。断熱性能の優れた断熱材を、より厚くすれば効果があるのは事実なのですが、この断熱材も時間とともに熱を保持することになります。断熱材とは、「熱の移動を遅らせる役割をしていた」と言っても良いでしょう。
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たとえば、35〜36度の外気温と仮定すると、100ミリの平均的な発泡断熱材料は、1時間後に半分の50ミリまで、外気温の影響を受けると言います。「それなら十分じゃないか」と思われるかもしれませんが、2〜3時間後には外気温は壁の内部にまで達しています。一度暖まってしまった断熱材は、外気が冷えてもなかなか元に戻らないため、夜になっても輻射熱として室内に熱を放射します。これが寝苦しさの原因だったわけです。